データ基盤
Delta Sharingとは?データをコピーせずに共有する仕組み
- Delta Sharing
- OpenSharing
- Databricks
- データ共有
- 署名付き URL
- 共有
- 受信者
- 提供者
- エグレス
- マテリアライズ
- Lakehouse Federation
- フォーリンカタログ
- プッシュダウン
- Marketplace
- クリーンルーム
- 基本原則
目次
会社の外の相手にデータを渡す方法として、昔からあるのは、ファイルに書き出して送ることである。この方法では、相手の手元にもう一つのデータができ、元の表を直しても相手のデータは古いままになる。Delta Sharing は、Databricks が 2021 年に Delta Lake の一部として始めた、データ共有のためのオープンなプロトコルである1。相手にファイルを送る代わりに、提供者のストレージにある表のファイルを、相手に直接読ませる。
Databricks は 2026 年 6 月に、その後継として OpenSharing を発表し、プロトコルは Linux Foundation のプロジェクトになった1。Databricks の文書では、この機能の名前は OpenSharing に変わっているが2、公開されている仕様の名前は今も Delta Sharing Protocol である3。本稿では、表を共有する仕組みを Delta Sharing と呼ぶ。
本稿は、オンラインの店の注文の表を取引先と共有する例を取り、受信者が何を受け取り、どこでデータのコピーが生まれ、誰が何を払うかを、仕様と公式の文書をもとに説明する。最後に、外部のデータベースをデータを取り込まずに読む Lakehouse Federation と比べる。
Delta Sharing は、どうやってデータをコピーせずに共有し、どんな場合にコピーが生まれるのか。
Delta Sharing は、受信者に表の今の版のファイルを提供者のストレージから直接読ませ、コピーを作らずに共有する仕組みだが、ビューの共有では結果を一時的に書き出し、リージョンをまたぐ共有では転送料を避けて複製を置くことがある。 受信者が表を読むと、共有サーバーはログから今の版のファイルを決め、ファイルごとの期限付きの URL か、表のディレクトリを読む一時的な資格情報を返す。データそのものは共有サーバーを通らず、表の更新は次の読み取りにそのまま現れる。受信者が元の表を直接読めない形でビューを共有すると、提供者の側で結果を一時的に書き出して渡す。リージョンをまたいで共有すると、読まれるたびに提供者にデータ転送の料金が掛かりうるので、それを避けるには、提供者か受信者が受信者の近くに複製を置く。履歴を含めて共有すると、受信者は表から消した行を含む古いファイルも、それが消えるまで読める。Lakehouse Federation は、外部のデータベースに問い合わせをその都度送り、データを取り込まずに読む仕組みで、Databricks は、選べるなら取り込みを勧め、フェデレーションはその場限りの集計や試しに使うよう勧めている。
注文の表を、配送の会社に読ませる
※ この節の数値は説明のための仮定で、測定値ではありません。
オンラインの店を営む会社が、注文の表 sales.silver.orders を、配送を請け負う別の会社と共有するとする。共有する側を提供者、受け取る側を受信者と呼ぶ2。表の実体は、提供者のクラウドのストレージ(AWS なら S3)の orders/ にある。中身は次のとおりである。
orders/
├── _delta_log/
│ ├── 00000000000000000000.json 版 0:表を作る
│ ├── 00000000000000000001.json 版 1:part-A を加える
│ ├── 00000000000000000002.json 版 2:part-B を加える
│ └── 00000000000000000003.json 版 3:part-A を除き、part-C を加える
├── part-A.parquet 1回目の注文(顧客 C-00017 の注文を含む)
├── part-B.parquet 2回目の注文
└── part-C.parquet part-A から C-00017 の注文を除いた写し
part- で始まるのが注文の行を入れたデータファイル(Parquet という形式)で、_delta_log の中のファイルは、版ごとに表を構成するファイルを記録したログである。今の版(版 3)の表は part-B と part-C からなる。part-A は、顧客 C-00017 の注文を消したときに表から外れたが、古いファイルを消す VACUUM が走るまではディレクトリに残っている。
受信者は Databricks を使っておらず、自社のクラウドで動かすオープンソースの Apache Spark で表を読む。提供者は表を、過去の版の履歴を含めずに共有する。削除ベクトル(元のファイルを残したまま、消した行に印を付ける機能)を使う表は履歴付きでしか共有できないので4、この表は削除ベクトルを使わず、削除のたびにファイルを書き直すものとする。提供者は、受信者に、共有サーバーの場所とトークン(アクセスを許すための文字列)を書いた小さなファイルを渡す3。受信者がこの表を読むと、次のやりとりが起きる。
- 受信者共有サーバー1. 表 orders を読みたいと伝える
- 共有サーバー2. トークンを確かめ、ログから今の版(版 3)のファイルを決める
- 共有サーバー受信者3. part-B と part-C を読むための期限付きの URL を返す
- 受信者提供者のストレージ4. その URL で part-B と part-C を直接読む
共有サーバーが返すのは表の定義とファイルの一覧、URL だけで、注文の行そのものは共有サーバーを通らない5。
このやりとりには、次の性質がある。
- 受信者の側に表のコピーは作られない。受信者が読んだ結果を自分で保存しない限り、表のデータは提供者のストレージにだけある。
- 提供者が注文を追記して版 4 で part-D を加えると、受信者の次の読み取りでは、共有サーバーが返す一覧に part-D が入る。提供者が新しいファイルを送り直す必要はない。
- 受信者が読むのは今の版に属するファイルだけで、表から外れた part-A は一覧に入らない。
以下では、この絵の条件を一つずつ変えて、受信者が受け取るもの、コピーが生まれる場所、費用を払う側がどう変わるかを見ていく。
Delta Sharing とは:ファイルを直接読ませるプロトコル
公開されている仕様によれば、Delta Sharing は、クラウドのデータの一部へのアクセスを安全に共有する、単純な REST のプロトコルである。大きなデータを確実に運ぶ仕事は、S3 などのクラウドのストレージに任せる3。
仕様には、三つの単位が出てくる3。
- 共有(share): 受信者に渡す単位で、中にスキーマ(表をまとめる入れ物)があり、その中に表がある。受信者は、自分に渡された共有の中のものをすべて読める。
- 受信者(recipient): 共有された表を読むためのトークンを持つ主体。
- 共有サーバー: このプロトコルを実装したサーバー。Databricks には共有サーバーが組み込まれている2。
REST の API は、共有、スキーマ、表を一覧するもの、表の版や列の定義を返すもの、表のデータを読むためのものに分かれ、どれもトークンで認証する3。表を読む API に対して、共有サーバーは、データファイルごとに期限付きの URL(署名付き URL)を返す3。署名付き URL は、それを知っている人に、ストレージの一つのファイルを一定の時間だけ読ませる仕組みで、主要なクラウドのストレージがみな備えている5。Databricks の著者による論文は、URL の期限の既定を 1 時間にしたと書いている5。
受信者の側では、Databricks を使っていなくても、オープンソースのコネクター(接続用のライブラリ)を使って、Spark や pandas、Power BI などから共有された表を読める2。
表の更新と過去の版
提供者が表を変えると、その変更は、受信者の次の読み取りにほぼ同時に現れる2。受信者の手元にコピーが無いので、コピーを最新に保つ処理も要らない。
提供者は、表の履歴も含めて共有できる。履歴を含めて共有した表では、受信者は過去の版を指定して読むタイムトラベルや、変更を少しずつ読むストリーミングを使える2。文書によれば、Databricks Runtime(Databricks の実行環境)16.2 以降で表を共有すると、履歴を含めるのが既定で、スキーマごと共有すると版によらず履歴を含めるのが既定になる4。
履歴を含めると、受信者が読めるものが増える。仕様では、受信者が版を指定すると、共有サーバーはその版のファイルを返す。これは履歴を含めて共有した表でだけ使える3。そのため、履歴付きで共有された表では、受信者は、行を消す前の版を指定するだけで、消した行が残る古いファイルの署名付き URL を受け取れる。モデルの表なら、版 2 を指定すると、顧客 C-00017 の注文を含む part-A の URL が返る。消した行を相手に見せたくないなら、履歴を含めずに共有するか、表から外れたファイルを残しておく保持期間が過ぎたあと、part-A を VACUUM で消す必要がある。
受信者が読むものの範囲:URL とディレクトリの資格情報
仕様には、受信者がファイルを読む方法が二つある3。一つはモデルの絵のように、ファイルごとの署名付き URL を受け取る方法である。もう一つは、表のディレクトリ全体を読める一時的なクラウドの資格情報(AWS なら期限付きのアクセスキー)を受け取り、受信者がログもデータファイルも自分で読む方法である。後者は URL を一つずつ受け取る手間を省く方法で、Databricks の文書は、Databricks どうしの共有では元の表を直接読むのと同等の速さになると書く6。仕様では、サーバーが二つの方法を示し、どちらで読むかは受信者のクライアントが選べる3。
Databricks は、条件を満たす表について、資格情報による方法も使えるようにする。Databricks を使わない受信者の場合の条件は、表が Delta の表であること、最初からの履歴を含めて共有していること、パーティション(列の値で分けたファイルのまとまり)で一部だけを共有していないこと、Databricks が用意する既定のストレージを使っていないことなどである4。
この方法では、受信者が読めるものの範囲がさらに広がる。文書は、資格情報は表のディレクトリ全体に対するもので、データファイルとログの両方を読めると書く。そしてログには、各版のコミットの履歴、コミットした人の情報、VACUUM でまだ消えていない削除済みのデータが含まれると注意している4。版を指定して読む場合と違い、受信者は、ログの記録そのものと、ディレクトリに残るどのファイルも読める。
ビューを共有する:提供者の側で書き出す
配送の会社に渡したいのは、配送に要る列だけで、顧客の連絡先などは渡したくないとする。表をそのまま共有せず、必要な列だけを選ぶビューを作って共有する方法がある。ビューにはそれ自体のデータファイルが無いので、受信者は、元の表のファイルを読むか、提供者が計算した結果を受け取るかのどちらかになる。
どちらになるかは、受信者のコンピュートと、二つの会社の Databricks のアカウントの関係で決まる4。受信者が元のデータを直接読めない場合、提供者の側でビューを計算して、結果を一時的に書き出す(マテリアライズする)。書き出したデータは、提供者のストレージに置かれる4。この場合、問い合わせの絞り込みや件数の指定が提供者に伝わらず、結果をすべて書き出してから受信者に渡す4。渡すときは、モデルの絵と同じく、書き出したファイルの署名付き URL を使う2。
文書の表をまとめると、次のようになる2。サーバーレスは Databricks が計算資源を管理するコンピュート、クラシックは会社のクラウドのアカウントで仮想マシンを動かすコンピュートである。
| 受信者のコンピュート | 書き出しと、計算の費用を払う側 |
|---|---|
| Databricks のサーバーレス | 書き出しなし(受信者が元のデータを読む)。受信者が払い、追加の料金は無い |
| Databricks のクラシック(専用モードでないもの)、同じアカウント | 書き出しなし。受信者が払い、追加の料金は無い |
| Databricks のクラシック、別のアカウント | 提供者の側で書き出す。受信者が払うが、提供者のサーバーレスの課金の品目(SKU)で請求される |
| Databricks 以外(オープンソースのコネクター) | 提供者の側で書き出す。提供者が払う |
受信者が Databricks を使っていなければ、ビューの結果を書き出す計算の料金は提供者が払う。モデルの受信者はこの場合にあたる。
リージョンをまたぐ共有:読まれるたびの転送料
モデルの受信者が、提供者とは別のリージョンでデータを読むとする。クラウドの事業者は、データがリージョンやクラウドの外へ出るときに転送の料金(エグレスの料金)を取る。文書は、同じリージョンの中の共有ではエグレスの料金は掛からないが、Delta Sharing は複製を作らないので、リージョンやクラウドをまたいで共有すると、提供者のクラウドの事業者がエグレスの料金を取りうると書く2。
受信者は読むたびにファイルを提供者のストレージから取り寄せるので、料金は、受信者が何回、どれだけ読むかで決まる。Databricks の著者による論文も、この方式は提供者に高く予測しにくいエグレスの料金を生みうると認め、よく読まれる提供者ほど料金が高くなると書いている5。
これを避ける方法として文書が挙げるのは、データを別の場所に置き直す方法である。提供者が受信者のリージョンに複製を作って同期する方法と、受信者が共有された表を自分のリージョンにコピーして同期する方法がある7。また、Cloudflare R2 のようにエグレスの料金を取らないストレージにデータを複製するか移す方法もあるが、ビューの共有には効かない7。論文は、受信者の側で複製を持てば、エグレスの料金は問い合わせの数ではなく、それよりずっと少ない受信者の数に比例すると書く5。OpenSharing の発表では、リージョンやクラウドをまたいで自動で複製する機能も示された8。
Databricks どうしの共有
受信者も Unity Catalog を使う Databricks のワークスペースを持っているなら、Databricks どうしの方式で共有できる。この方式では、受信者にトークンを渡す必要がなく、提供者がトークンを管理する必要もない2。受信者の側では、管理者が共有からカタログを作り、ほかの利用者に読む権限を与える6。共有から作ったカタログの中のものに与えられるのは、読む権限だけである6。
ノートブック、ボリューム(表の形でないファイルを入れる領域)、モデル、メトリックビューは、Databricks どうしの方式でしか共有できない2。なお、同じ Unity Catalog のメタストアにつながったワークスペースの間では、共有を使う必要はなく、Unity Catalog の権限で足りる2。
Marketplace とクリーンルーム
Delta Sharing の上には、相手やデータの渡し方を変えた二つの仕組みがある。Databricks Marketplace は、データ製品を公開し、見つけてもらうための場で、データの受け渡しには Delta Sharing を使う9。すぐに使えるデータは、申し込んで利用条件に同意するだけで受け取れる10。有料のデータの取引は Marketplace の上では行わず、提供者との間で行い、取引が済むと、データは受信者のワークスペースに読み取り専用のカタログとして現れる10。特定の相手にだけ見せるプライベートな出品もできる9。
クリーンルームは、複数の会社が互いの生のデータを見ずに、共同で分析するための仕組みである。ここでは共有の行き先が変わり、各社はデータを相手ではなく中央のクリーンルームにだけ共有する11。相手の表の中身は見えず、表について見えるのは列の名前と型で、全員が承認したノートブックのコードだけがデータに対して動く11。参加する各社は、Unity Catalog とサーバーレスを使える Databricks のワークスペースを持つ必要がある11。
Lakehouse Federation:データを取り込まずに外部のデータベースを読む
ここまでは、Databricks の表を外の相手に読ませる話だった。逆に、Databricks の外にあるデータを、取り込まずに Databricks から読む仕組みが Lakehouse Federation で、外部のデータベースに問い合わせを送るクエリフェデレーションと、外部のカタログに登録された表のファイルを直接読むカタログフェデレーションの二種類がある12。
モデルの会社が、在庫を Databricks の外の MySQL のデータベースで管理しているとする。クエリフェデレーションでは、MySQL への接続を Unity Catalog に登録し、そのデータベースを写したカタログ(フォーリンカタログ)を作る13。カタログに写るのは表の定義だけで、行は取り込まれない。利用者がこのカタログの表に問い合わせると、Databricks は問い合わせを JDBC(Java からデータベースにつなぐ標準の方法)で MySQL に送り、処理を Databricks と MySQL の両方で行う12。
倉庫で絞り込む次の問い合わせは、条件ごと MySQL に送られる。
-- 利用者が書く問い合わせ
SELECT * FROM inv_mysql.shop.stock WHERE warehouse = 'TOKYO';
-- MySQL に送られる問い合わせ(概略)
SELECT * FROM shop.stock WHERE warehouse = 'TOKYO';
商品名で絞り込む次の問い合わせは、条件を外して MySQL に送られる。
-- 利用者が書く問い合わせ
SELECT * FROM inv_mysql.shop.stock WHERE name ILIKE 'tea%';
-- MySQL に送られる問い合わせ(概略)
SELECT * FROM shop.stock;
条件を相手のデータベースで処理させることを、プッシュダウン(押し下げ)という。押し下げられない条件があると、相手のデータベースへの問い合わせからはその条件が外れ、絞り込みは Databricks の側で行う14。商品名で絞り込む問い合わせがその例で、大文字と小文字を区別しない ILIKE の条件は MySQL に送れないので、MySQL からは表のすべての行が返ってくる14。
この仕組みでは、データのコピーは作られない。その代わり、クエリフェデレーションの表を使う問い合わせは、すべて相手のデータベースに送られる。文書は、相手のシステムが負荷に耐えられるか確かめること、相手が別のリージョンやクラウドにあれば問い合わせのたびにエグレスの料金が掛かることを注意している15。同じ箇所で文書は、業務のデータベースへの負荷とエグレスの料金を減らすために、結果を書き出しておくマテリアライズドビューに読み取りを肩代わりさせることも勧めている15。また、Databricks の問い合わせの結果のキャッシュは、フェデレーションの問い合わせには効かない13。既定では、一つの外部の表の結果は一本のストリームで Databricks の一つのタスクに返されるので、結果が大きすぎるとメモリが足りなくなりうる13。MySQL などでは、問い合わせを分けて並列に読む設定もある14。
Databricks は、取り込みのコネクター(Lakeflow Connect)が量の多いデータに対応でき、問い合わせの遅れも小さいことを理由に、取り込みを勧めている13。取り込みとクエリフェデレーションのどちらも選べるなら、クエリフェデレーションは、その場限りの集計や、取り込みの処理を作る前の試しに使うよう勧めている13。
もう一つのカタログフェデレーションは、Hive メタストアや AWS Glue のような外部のカタログに登録された表を、Unity Catalog から、オブジェクトストレージの上のファイルとして直接読む12。処理は Databricks のコンピュートだけで行うので、文書は、クエリフェデレーションより費用と性能の面で有利だとしている12。
コピーとサイロ:基本原則 2 と 3
Databricks が示す6つの基本原則には、データのサイロを無くし、データの移動を最小にするという原則 2 がある。原則は、データセットのコピーを作り、業務の処理がそれぞれのコピーに頼るようにしてはならないと書き、外部の相手とデータを共有するときは、データに安全に直接アクセスできる仕組みを使うよう求める16。
原則は、コピーとサイロを区別している。単独のコピーや使い捨てのコピーは、それ自体は害がなく、試行のために必要なこともある。しかし、下流の業務のデータ製品がそのコピーに頼るようになると、コピーはサイロになる16。原則によれば、コピーを元と同期させる処理を作っても、同期が一貫して保たれることは少なく、データの品質は落ちていく16。
配送の会社が、共有された表を一度読んで試しに集計した結果は、単独のコピーである。配送の会社が、毎晩の処理で表を自社のストレージにコピーし、それを配送の計画の元にするなら、そのコピーはサイロになりうる。リージョンをまたぐ費用を避けて置く複製も、元と同期させるコピーである。文書は、提供者が持つ複製と、受信者が自分のリージョンに持つ複製の両方を挙げる7。受信者の複製を下流の業務が頼る元にすれば、原則 2 のいうサイロの条件に近づく。
原則 3 は、セルフサービスによる価値の創造を求め、データを製品として提供し、利用者が中央のチームに頼まずに見つけて使えるようにすることを挙げる16。Unity Catalog を使う Databricks のワークスペースでは、共有されたデータも、Marketplace で得たデータも、外部のデータベースを写したフォーリンカタログも、Unity Catalog の中のカタログとして現れ、権限を与えられた利用者がそこから使う。モデルの受信者のように Databricks を使わない場合は、受け取ったファイルの情報から自分の道具で読む。
外から見た Delta Sharing と Lakehouse Federation
2023 年に AWIN で、データの提供者として Delta Sharing と Snowflake のデータ共有を 2 週間試した Poole は、自社の要件の性能を Snowflake で得るにはデータを Snowflake の側に移す必要があったと書き、使いやすさなども理由に Delta Sharing を選んだ17。
Snowflake の文書では、データをコピーせずに直接共有できるのは同じリージョンの Snowflake のアカウントの間だけで、リージョンをまたぐには、出品(listing)に cross-cloud auto-fulfillment の機能を付けて使う18。Snowflake を使わない相手には、提供者が費用を持つ読み取り用のアカウントを作る18。
フェデレーションについては、フェデレーションの製品を出す Dremio に勤める Merced が、その立場を明かしたうえで、限界を挙げている19。フェデレーションの問い合わせは、最も遅い押し下げの部分より速くはならず、取引のために作られた業務のデータベースは、分析のための表全体の読み取りには向かない19。また、業務のデータベースは過去を上書きするので、フェデレーションでは過去の状態を読めない19。Databricks の Sciortino と Sharma も、フェデレーションの表への問い合わせはどれも結局は相手のシステムに届くので、量が少なく頻度が低ければ問題ないが、相手のシステムの処理の制限、余計なエグレス、性能の低下を招きうると書き、多くの場合は取り込みのほうが拡張しやすいとしている20。一方、クラウドの費用の管理の製品を出す Flexera のブログ(もとは Chaos Genius の記事)は、取り込みに掛かる時間を省き、保存の費用を抑え、分析を常に最新に保てることをフェデレーションの利点に挙げている。ただし同じ記事は、相手のシステムの負荷や通信の遅れを限界として挙げている21。
出典21件
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Databricks「Databricks Announces OpenSharing」2026年6月10日、2026年10月11日取得. https://www.databricks.com/company/newsroom/press-releases/databricks-announces-opensharing — 2021年の開始、Delta Sharing の次の段階、Linux Foundation へ。 ↩ ↩2
-
Databricks「What is OpenSharing?」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/opensharing/ — 共有と受信者、トークン、更新の反映、履歴、費用の表、エグレス、同じメタストア(日本語版「オープン共有とは何ですか?」)。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12
-
Delta Sharing「Delta Sharing Protocol」GitHub, 2026年10月11日取得. https://github.com/delta-io/delta-sharing/blob/main/PROTOCOL.md — 共有・スキーマ・表、トークン、署名付き URL、ディレクトリの資格情報、プロファイル。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9
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Puttaswamy ほか「Delta Sharing: An Open Protocol for Cross-Platform Data Sharing」PVLDB 18(12), 2025. https://www.vldb.org/pvldb/vol18/p5197-puttaswamy.pdf — 署名付き URL、期限1時間、サーバーを通らない読み取り、エグレス(著者は全員 Databricks)。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
-
Databricks「What is the OpenSharing Databricks-to-Databricks protocol?」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/opensharing/share-data-databricks — 共有からカタログ、読み取りのみ、履歴付きの既定と性能。 ↩ ↩2 ↩3
-
Databricks「Monitor and manage OpenSharing egress costs (for providers)」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/opensharing/manage-egress — 複製による回避、Cloudflare R2。 ↩ ↩2 ↩3
-
Databricks「Introducing OpenSharing: the Next Evolution of Delta Sharing for the Agentic Era」2026年6月16日、2026年10月11日取得. https://www.databricks.com/blog/introducing-opensharing-next-evolution-delta-sharing-agentic-era — 自動の複製。 ↩
-
Databricks「What is Databricks Marketplace?」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/marketplace/ — OpenSharing で受け渡し、プライベートな出品。 ↩ ↩2
-
Databricks「Access data products in Databricks Marketplace」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/marketplace/get-started-consumer — 無料のデータ、読み取り専用のカタログ、取引は外。 ↩ ↩2
-
Databricks「What is Databricks Clean Rooms?」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/clean-rooms/ — 中央への共有、見える範囲、承認したノートブック。 ↩ ↩2 ↩3
-
Databricks「Connect to external databases and catalogs」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/query-federation/ — 二種類のフェデレーション、JDBC、カタログフェデレーション(日本語版「外部データベースおよびカタログへの接続」)。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
Databricks「What is query federation?」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/query-federation/database-federation — フォーリンカタログ、取り込みの推奨、キャッシュ、一本の流れ。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5
-
Databricks「Lakehouse Federation performance recommendations」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/query-federation/performance-recommendations — 押し下げられない条件、ILIKE の例。 ↩ ↩2 ↩3
-
Databricks「Best practices for interoperability and usability」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/lakehouse-architecture/interoperability-and-usability/best-practices — 問い合わせは相手に送られる、負荷とエグレス。 ↩ ↩2
-
Databricks「Guiding principles」2026年10月11日取得. https://docs.databricks.com/aws/en/lakehouse-architecture/guiding-principles — 原則2のコピーとサイロ、原則3のセルフサービス(日本語版「基本原則」)。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
Ben Poole「Exploring Premium Data Sharing Solutions: Databricks Delta Sharing vs. Snowflake Data Sharing」LinkedIn, 2023年7月28日. https://www.linkedin.com/pulse/exploring-premium-data-sharing-solutions-databricks-delta-ben-poole — 著者は AWIN での選定を一人称で書き、役職は不記載(反応 206)。 ↩
-
Alex Merced「Federation and the Lakehouse: Two Roads to Unified Data Access」Substack, 2026年7月22日. https://amdatalakehouse.substack.com/p/federation-and-the-lakehouse-two — 押し下げ、業務のデータベース、履歴(著者は Dremio 勤務)。 ↩ ↩2 ↩3
-
Patrick Sciortino, Heeren Sharma(Databricks)「Data Federation vs Data Ingestion」DBSQL SME Engineering, 2025年4月11日. https://medium.com/dbsql-sme-engineering/data-federation-vs-data-ingestion-updated-guidance-on-an-optimal-strategy-for-the-integration-of-7c6056d45201 — 問い合わせは相手で実行される。 ↩
-
Pramit Marattha「Databricks Lakehouse Federation 101」Flexera, 2026年8月15日更新. https://www.flexera.com/blog/finops/lakehouse-federation/ — 著者はテクニカルコンテンツライター(経験 5 年以上)。利点(取り込みを省く、保存の費用、最新)と限界。 ↩
この記事はAIが執筆しています。内容には誤りが含まれる可能性があります。ご注意ください。