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推論の強化学習(RLVR)——新能力か並べ替えかで測定が割れる
目次
難しい問題を出されると、答える前に長い思考の過程を書き出す——そういうモデルが、いまの標準になった。こうした推論モデルは、数学やプログラムのように正解を機械で判定できる問題を解かせ、当たったときに報酬を与える強化学習で仕上げられている。検証可能な報酬による強化学習、RLVRと呼ばれる手法だ。訓練の前と後で、標準的なテストの成績がはっきり上がる。ここまでは誰も争っていない。
争われているのは、上がった成績の中身のほうだ。この訓練がモデルを新しくしたのか、それとも訓練前のモデルにできたことの並べ替えなのか——この区別は、次に何をすればよいかを変える。前者なら、同じ訓練をもっと回せば到達点は上がっていく。後者なら、届く範囲は訓練前のモデルが決めているので、伸ばすには訓練の外から何かを足すしかない。ところが、同じことを測ったはずの論文が、正反対の結論を報告している。
RLVRは新しい推論能力を生んでいるのか、それとも既にある能力の並べ替えにすぎないのか。食い違う四本の測定を突き合わせ、答えが何によって分かれるのかを確かめる。
どちらか一方には決まらない——どのRLで訓練し、どの難度の問題を解かせ、何回の試行まで許して測るかを揃えて初めて、答えが出る。 試行を一度だけに絞ればRLVRを経たモデルが勝つのに、何回も試させて一度でも当たればよいと数えると、訓練前のベースモデルが逆転する1。難度でも割れる。チェスを使った制御実験では、易しい問題でRLがしたのは既に好まれていた正解手を強めることだけで、難しい問題ではそれまでほとんど選ばれなかった正解手が表に出てくる——ただし誤った手も一緒に強まる2。RLの中身と訓練対象でも割れる。正解を見ていないランダムな報酬でも点数が伸びる系列があるが、著者らはそれが特定のモデル系列に限られると明記している3。境界の外を狙う設計のRLはベースモデルを超える伸びを報告するが、新しい推論の型を与えているのは指導役モデルからの少量の追加学習で、RLは定着を担う側だ4。この二本はどちらも査読前である。
何が問われているか——RLVRの中身
o1やR1に代表される推論モデルは、検証可能な報酬による強化学習——RLVR(Reinforcement Learning from Verifiable Rewards)——で訓練される。正解に報酬を与えて方策を更新する手法だ。この訓練を受ける前の素のモデルを、以下ではベースモデルと呼ぶ。
RLVRは、ベースモデルにはなかった新しい推論のやり方を作り出しているのか。それとも、ベースモデルがサンプリングの中に既に持っていた正解ルートを、より高い確率で選ぶように並べ替えているだけなのか。
これを測る道具がpass@kである。同じ問題に対してモデルにk回独立にサンプルさせ、そのうち少なくとも1回が正解に達すれば「解けた」とみなす指標だ。k=1は、1回の試行でどれだけ確実に正解へたどり着けるか——実運用に近い指標になる。kを大きくすると、試行回数を許した場合にモデルが原理的に到達できる範囲——モデルの「持っている力」に近い指標になる。この二つが同じ結論を出すとは限らない。それがこの論争の核心だ。
Yueらが見つけたpass@kの交差
RLは推論力を生むのか、この問いに最も鋭い否定的な答えを出したのが、Yueらの研究である1。2025年4月に公開され、NeurIPS 2025でOral発表に選ばれ、ICML 2025のAI4MATHワークショップでもベストペーパーとなった。
彼らが確認したのは、pass@kの交差だった。数学・コード・視覚推論のいずれでも、比べられたRLVRモデルはGRPOで訓練された公開モデル(SimpleRLZoo、Oat-Zero、DAPO、Code-R1、DeepCoder、EasyR1)である。kが小さい——典型的にはk=1——ではRLVR後のモデルがベースモデルに勝つ。だが著者らが「現実的な値」と呼ぶk=128や1024まで大きくしていくと、ベースモデルの方が高いpass@kを記録し、RLVR後のモデルを上回る。同じモデル、同じベンチマークで、kの取り方だけで勝者が入れ替わる。
Yueらの解釈は明快だ。RLVRの推論力は「ベースモデルに由来し、ベースモデルに制約される」——RLVRは新しい推論経路を作るのではなく、ベースモデルのサンプリング分布に既に存在する経路の確率を再配分しているにすぎない。しかもRLVRの訓練が進むほど、この推論能力の境界は狭まることが多いという。別に組んだ比較では、PPO・GRPO・Reinforce++・RLOO・ReMax・DAPOの六種を同じ枠組みで訓練し、いずれも、in-domainのテストセットではRL後のpass@1とベースモデルのpass@256の差(サンプリング効率ギャップ)が40点超のままで、大きな違いは出なかった。out-of-domainのMATH500では、この差は20点台に縮む。「ベースモデルの潜在力を引き出す点で、最適にはほど遠い」と彼らは書いている。ただしこの六種の比較はk=256までで、そこではベースモデルが六種すべてを上回るわけではない——交差の証拠は前段のGRPO系モデルの実験の側にある。
この否定的な結果はRLVRに限定される。同じ論文は、教師モデルからの蒸留であれば、生徒モデルに本当に新しい推論パターンを持ち込めることも確認している。批判の刃は、現時点で標準的なRLVRの訓練設定に向く。著者ら自身も、評価できたのは公開されているRLVRモデルだけで、最も強いモデルと訓練パイプラインは非公開のままだと断っている1。
Spurious Rewards——Qwenでは報酬の中身が消えても伸びが残る
報酬の中身そのものを疑ったのが、2025年6月公開のSpurious Rewardsである——査読前のプレプリントだ3。Qwen2.5-Math-7Bを使い、MATH-500での改善幅を報酬の種類ごとに比較した。正解ラベルに基づく通常の報酬では29.1ポイント改善する。ここまでは予想通りだ。だが、正解の情報をほとんど、あるいはまったく含まない報酬でも、伸びの大半が残った。正解かどうかと無関係なランダムな報酬でも21.4ポイント、フォーマットが合っているかだけを見る報酬でも13.8ポイント、わざと誤ったラベルを与えた報酬でも24.1ポイント、多数決で決める報酬では27.1ポイントである。
著者らが挙げる仕組みは二層になっている。土台はGRPOのクリッピング項が生む勾配の偏りだ。報酬に情報がなくても、この偏りは事前学習で身につけた高確率の振る舞いを押し上げる。実際、GRPOからクリッピングを外すとランダム報酬の伸びは消える——報酬の中身ではなく、クリッピング項という実装上の仕掛けに依存する効果である。その偏りが何を押し上げるかを見る事例研究として著者らが挙げるのが、コードで考えて実行はしない「コード推論」という、Qwen2.5-Math系が元々持っていた振る舞いだ。弱い報酬やスプリアスな報酬で訓練すると、この出現頻度は65%から90%超へ跳ね上がる(ランダム報酬では最大95.6%)。一方、正解ラベルの報酬では初めこそ上がるがやがて下がり、著者らはこれを別の改善機構が働いている印だと読む。ただし著者ら自身、コード推論だけでは完全な説明にならないと断っている。
ここで欠かせないのが、著者ら自身が明記する範囲の限定である。このランダム・誤りラベルでの伸びはQwen2.5系に特有で、Llama3やOLMo2など他のモデル系列では再現しない。それらのモデルでは、ランダムな報酬や誤ったラベルはほとんど効かないか、むしろ悪影響すら出る。効くほうの範囲は数学特化のQwen2.5-Math-7Bに限られない——汎用のQwen2.5-7Bでも、誤りラベルで27.8ポイント、ランダム報酬で16.4ポイント伸びている。著者らの結論は、RLVRの研究をQwen一系統だけでなく多様なモデルで検証すべきだという提言に留まる。今のところ確かなのは、最も使われてきた検証用モデルにおいて、報酬信号が説明する分がこれまで想定されていたより小さい、という一点だ。
2026年の続報——境界を狙うcurriculum RLと、チェスでの制御実験
2026年に入り、Yueらの批判に真正面から答えるタイトルの論文が出た。Pengxiang Caiらの「Curriculum Reinforcement Learning Can Incentivize Reasoning Capacity in LLMs Beyond the Base Model」——査読前のプレプリントである4。
手法は3段階に分かれる。まずpass@kサンプリングでモデルの現在の推論能力の境界を特定する。次に、その境界上または境界を超える難易度の例に、指導役のモデルから的を絞った誘導を与える。最後に、その誘導で得られた新しい推論パターンをRLで定着させる。五つのモデル設定で試したところ、pass@256はベースモデルより9.8ポイント、素のRLVRより10.3ポイント向上した。pass@1とpass@256の両方が改善しており、pass@256は推論能力の境界を測る代理指標として使われている。問題単位でも、五設定を通じてベースモデルが256サンプルで解けなかった538問のうち226問が、この手法のあとに解けるようになった。ただし五設定のうち四つはQwen系である——DeepSeek-R1-0528-Qwen3-8BはQwen3-8B Baseを事後学習したモデルで、非Qwenの事前学習はMeta-Llama-3.1-8B-Instructの一つだけだ。
重要なのは、この論文が素のRLVRについてYueらの診断を前提として引き受けていることだ。「標準的なRLVRは、ベースモデルから既に到達可能な軌跡の間でサンプリング確率を再配分することが多い」——著者らはこれをYueらの観測として引き、自分たちの設計動機に据えている。ただし引いて終わりではない。彼らは5つのモデル設定と3つのベンチマークで、ベースモデル・素のRLVR・自分たちの手法の三者を同じ条件でpass@256まで測っており、素のRLVRのpass@256はベースモデル比で平均−0.5ポイントだった——Yueらの診断と同じ向きの、独立した測定である。ただし彼らは境界を破る自前の手法を提案する側でもあり、素のRLVRの限界を強調することは自分たちの手法の価値を際立たせる4。ただし著者ら自身が「素のRLVRは不安定で、モデルとベンチマークの組み合わせによってpass@256を上げることも下げることもある」と書いているとおり、内訳は割れている。Qwen3-8Bでは素のRLVRが三つのベンチマークすべてでベースモデルのpass@256を上回り(23.3→36.7、12.2→36.7、91.7→96.4)、平均を押し下げているのはLLaMA-3.1-8B-Instructでの大幅な縮小(53.3→36.7、20.0→10.0、73.6→55.4)だ。∴この一本は、Yueらの診断を平均としては追認しつつ、それがモデル系列に依存することも同時に示している。ただし同じ節で著者らは反対側の証拠も併記しており、長く慎重に回したRLなら境界を広げられるとする研究(ProRL, arXiv:2505.24864。curriculum RLの参考文献はこれをNeurIPS 2025として引いている)を挙げている。
もう一つ、伸びの出どころを見ておく必要がある。第二段階で新しい推論パターンを持ち込んでいるのは、指導役モデルの推論トレースによる小規模なSFTブリッジであって、RLはそれを定着させる役に回る、と著者ら自身が書いている。Yueらは蒸留であれば新しいパターンが入ることを認めていた。∴この結果はYueらへの反例というより、彼らが残した抜け道を、境界の近くだけで最小限に使う設計だと読むほうが正確だ。なおYueら自身も、境界を押し広げうる将来方向の一つとして「カリキュラムによるデータ規模の拡大」を挙げていた。
同じ時期に、別の角度から迫ったのがJingyan Shenらのチェスを使った研究である2。査読前のプレプリントで、事前学習から事後学習までの全体を、盤面が明確で正誤も明確なチェスという題材で制御実験する。
まず、事前学習がRLの成果をよく言い当てる。あるRL計算量での事後RL性能は、事前学習の損失(pretraining loss)でよく予測できる。RLの報酬曲線が改善していく傾き自体も、事前学習トークン数の対数にほぼ比例して良くなる——トークンを10倍にするごとに、改善の速さが一定量ずつ上乗せされる形だ(要旨は「トークン数に比例」と書いているが、本文と付録は一貫して対数を取っている)。ただし著者らは、これは調べた計算量の範囲での局所的な傾向であって、どの訓練領域でも成り立つ大域的な法則ではないと自ら断っている。
平均としてはRLはSFT方策を研ぎ澄ましており、著者らはべき変換の傾きが訓練中に上がることでそれを確かめている。ただし当てはまりは中程度で、状態ごとの傾きは大きくばらつく。ばらつきの中身は、問題の難度で二つに割れる。易しいパズルでは、RLはSFT方策が元々好んでいた正解手の確率を強めるだけ——いわば研ぎ澄まし(sharpening)である。難しいパズルでは、SFT方策の下ではほぼ出てこなかった正解手をRLが浮かび上がらせる。ただし本文はこの文をそこで終えていない——同時に誤った手も強化する、と続く(要旨は前半だけを載せている)。難しい問題でのRLは、正解も誤答も一緒に持ち上げるわけだ。著者らはこの入り混じった効果を確率質量の再配分として記述し、pass@1が伸びてもpass@kが揃って伸びない理由をそこに求めている。この点は、Yueらとの関係にも直接つながる。彼らが測った範囲で最も大きいkはpass@16で、大きなモデルではRLを足してもpass@16の曲線はほぼ平らなまま、場合によってはわずかに下がる。RLによるpass@16の改善がこのように限定的であることは先行研究(Yueら)と整合する、と著者ら自身が書いている2。この傾向は数学のタスクにも移り、事前学習を長く積んだモデルほど事後RLの到達点が高く、改善も速い。
これは盤面という制御された題材、しかも5M〜1Bパラメータという小さなモデルでの結果であり、フロンティアの推論モデルへの一般化は今後の検証課題として残る。
答えは「どのRL・どの問題・どのk」で変わる
「RLは推論力を生むか」という問いは、そのままでは答えが定まらない。測り方と条件を指定して初めて、意味のある答えになる。なお論争はこの四本に閉じない——curriculum RLとチェスの双方が、RLは境界を広げるとする研究(ProRL ほか)を自ら引いており、本稿はそれらを直接検証していない42。
素のRLVRは、多くの場合、ベースモデルの分布の中にある正解経路を強めているだけであり、訓練が進むほどその境界はむしろ狭まりうる——これはYueらの計測に基づく診断で、curriculum RLの著者らは自分たちの実験でも平均としてこれを再現している。ただし彼らの内訳では、モデル系列によって素のRLVRが境界を広げる側に出ることもある。同じRL計算量で到達する地点は、事前学習の損失からよく予測できる——チェスの実験はこれを支持する。ただし同じ実験は、総計算量が増えるほどRLに割く比率も上げるべきだとしている。一方でRLの改善そのものには上限を置いており、20Mモデルの10本では漸近値が0.12〜0.47と推定され、これも事前学習の損失から予測できるとしている。そして、境界そのものを狙って設計されたRLでは、ベースモデルがほとんど解けない難しい問題でも伸びが観測される。ただしその伸びが「並べ替えを超えた」ものかどうかは、まだ切り分けられていない——チェスの研究は同じ現象を再配分として記述しているし、curriculum RLの伸びは指導役モデルからの持ち込みを含む。
だから実務的に意味を持つ問いは、RLが効くかどうかではなく、RLに何を外から足すかを、どの難度の問題に使い、どのkで成果を測るかだ。同じ訓練でも、この三つの選び方次第で答えは反転しうる。
出典4件
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Yang Yue, Zhiqi Chen, Rui Lu, Andrew Zhao, Zhaokai Wang, Yang Yue(第1著者と同名の別人), Shiji Song, Gao Huang, “Does Reinforcement Learning Really Incentivize Reasoning Capacity in LLMs Beyond the Base Model?”(arXiv:2504.13837, 2025年4月18日公開/NeurIPS 2025 Oral・ICML 2025 AI4MATHワークショップ ベストペーパー)。GRPOで訓練された公開RLVRモデルを素のベースモデルとpass@kで比べると、小さいk(k=1)ではRLVR後が勝つが、大きいk(著者らは現実的な値としてk=128や1024を挙げる)ではベースモデルが勝つという交差を報告。別に六種類のRLVRアルゴリズム(PPO・GRPO・Reinforce++・RLOO・ReMax・DAPO)をk=256まで比較し、いずれもin-domainテストセットではRL後のpass@1とベースモデルのpass@256の差が40点超のままであることを示した(「最適にはほど遠い」)。推論能力はベースモデルに由来し制約されると結論し、RLVRの訓練が進むほど能力の境界は狭まるとする。同じ論文は、教師モデルからの蒸留であれば新しい推論パターンを持ち込めることも確認しており、批判の対象はRLVRに限定される。https://arxiv.org/abs/2504.13837 ↩ ↩2 ↩3
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Jingyan Shen, Ang Li, Salman Rahman, Yifan Sun, Micah Goldblum, Matus Telgarsky, Pavel Izmailov, “Understanding Reasoning from Pretraining to Post-Training”(arXiv:2607.16097, 2026年7月17日公開・査読前)。チェスを制御された題材として、事前学習から事後学習までのパイプラインを検証。あるRL計算量での事後RL性能は事前学習の損失でよく予測でき、RLの報酬曲線の改善の傾きは事前学習トークン数の対数にほぼ線形に比例する(要旨のみ対数を落として書いている)。RLが何をするかは難度で分かれ、易しいパズルではSFT方策が既に好んでいた正解手を強める「研ぎ澄まし」、難しいパズルではSFT下でほぼ出現しなかった正解手を新たに浮かび上がらせる一方、誤った手も同時に強化する。傾向は数学のタスクにも移る。チェスという制御されたテストベッドでの査読前の結果であり、フロンティアの推論モデル全般への一般化を示すものではない。https://arxiv.org/abs/2607.16097 著者らの公式実装リポジトリ: https://github.com/pavelslab-nyu/pre2post-chess ↩ ↩2 ↩3 ↩4
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Rulin Shaoほか, “Spurious Rewards: Rethinking Training Signals in RLVR”(arXiv:2506.10947, 2025年6月12日公開・2026年2月25日 v2 改訂・査読前)。Qwen2.5-Math-7BでのMATH-500の改善幅を報酬の種類ごとに比較し、正解ラベルに基づく通常の報酬(29.1%)に対し、ランダムな報酬(21.4%)、フォーマットのみの報酬(13.8%)、誤ったラベル(24.1%)、多数決(27.1%)でも改善の大半が残ることを示した。実行を伴わない「コード推論」というQwen2.5-Math系に固有の既存の振る舞いが、弱い・スプリアスな報酬の下で出現頻度65%から90%超へ増えることを機構として提示(正解ラベルの報酬では後半にむしろ低下する)。この効果は著者ら自身の言明どおりQwen2.5系に特有で、Llama3やOLMo2など他系列では再現せず、ランダムな報酬や誤ったラベルはほとんど効かないか悪影響すら出る。著者らはRLVR研究を多様なモデルで検証すべきだと提言する。https://arxiv.org/abs/2506.10947 論文題名と著者14名を掲げる著者らの公開リポジトリ: https://github.com/ruixin31/Spurious_Rewards ↩ ↩2
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Pengxiang Caiほか, “Curriculum Reinforcement Learning Can Incentivize Reasoning Capacity in LLMs Beyond the Base Model”(arXiv:2606.22317, 2026年6月21日公開・査読前)。pass@kサンプリングで推論能力の境界を特定し、境界上または境界を超える例に指導役モデルの誘導を与え、RLで新しい推論パターンを定着させる3段階の手法を提案。五つのモデル設定で、pass@256がベースモデルより9.8ポイント、素のRLVRより10.3ポイント向上し、pass@1とpass@256の両方を改善した。素のRLVRについては、既存の軌跡間でサンプリング確率を再配分しているにすぎないというYueらの批判を著者ら自身が認めており、主張は修正した手法なら境界を破れるという点に限られる。https://arxiv.org/abs/2606.22317 ↩ ↩2 ↩3 ↩4
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